【慢性痛にプロテインが効く?】
【慢性痛にプロテインが効く?】
「慢性痛」とは、「3ヶ月以上続く痛み」の総称です。
多くの場合の慢性痛は、筋肉に痛みをきたしていて、
慢性痛の治療、保存療法と呼ばれるものは、
筋肉に対して治療をしていきます。
治療と言われた時に、
一般的にイメージされるのは、
- 薬での治療
- 電気治療や超音波治療
- マッサージや整体施術
だと思います。
これを簡単に分類すると、
- 体の”内側から”の治療
- 体の”外側から”の治療
の2つに分類されます。
今回のテーマは【プロテイン】なので、
『プロテインは体の”内側から”の治療』
に分類されるということですね。
◆タンパク質が体内で吸収される優先順位
「プロテイン」は飲み物の名前ではなくて、
「タンパク質」の別名です。
人間の身体の60%は水分ですが、
その水分を除いた残りの40%のうち、
70%はタンパク質だと言われています。
つまり、
人間の身体に必要なものとして、
水分の次にたくさん必要なのは、
「タンパク質」ということになります。
人間の身体には、細胞や組織を作り、
修復するために「タンパク質」が必要です。
このタンパク質が吸収されるには、
順番があることをご存知でしょうか?
人間も含めた生き物は、
「生きる」ことが至上命題です。
「生きる」ことを最優先に考えた時に、
やはり栄養が吸収されるのも、
「生命に直結するところから」優先的に
栄養は使われていきます。
この生命、身体の原理原則は人間も同じです。
その『タンパク質が吸収される優先順位』は、
- 内蔵と血液を作る
- 細胞を修復する
- ホルモンを作る
- 骨髄を活性化させる
- 筋肉を作る
- 粘膜を強くする
- 肌や爪、髪を作る
という順番です。
このことを踏まえて、
優先順位ランキングの内容を
簡単にですが説明していきます!
1. 内蔵と血液を作る
体内で最も優先されるのは、
「内蔵や血液を作る」ためのタンパク質です。
血液中には赤血球や白血球、血小板などが含まれていますが、
これらは全てタンパク質で作られています。
また、内蔵の細胞もタンパク質で構成されています。
血液や内臓は”生命維持”に直結する機能なので、
最優先で守らなければなりません!
タンパク質を摂取すると、
まずはここに最優先で使われます。
2. 細胞を修復する
次に優先されるのは、
「細胞を修復する」ためのタンパク質です。
私たちは身体は日常的に”新陳代謝”をしていますが、
新しい細胞を作ったり、傷ついた細胞を
修復するためにもタンパク質が必要です。
3. ホルモンを作る
体内で働くホルモンも、
タンパク質で作られています。
”幸せホルモン”と呼ばれる
- セロトニン
- ドーパミン
- オキシトシン
などのホルモンはもちろんのこと、
テストステロン(男性ホルモン)やエストロゲン(女性ホルモン)などの
身体に重要なホルモンを作っているのもタンパク質です。
4. 骨髄を活性化させる
「骨髄は血液を作るための重要な器官」です。
- 赤血球
- 白血球
- 血小板
などの血液成分は、すべて骨髄から作られます。
骨髄を活性化させるためにも、タンパク質が必要です。
- 貧血気味の人
- 免疫力が低い人
- 血液がドロドロの人
は、タンパク質が足りてない可能性が高いです!
5. 筋肉を作る・修復する
タンパク質は「筋肉を作る」ためにも必要です。
筋肉は動くために必要なエネルギーを生み出すために、
タンパク質を分解します。
さらに運動や仕事で疲労した筋肉細胞を
修復するためにも十分なタンパク質を摂取することが重要です。
6. 粘膜を強くする
口や鼻、肺などの粘膜は、
「細菌やウイルスなどから体を守るために重要な役割」を果たしています。
粘膜を強くするためにも、タンパク質が必要です。
7. 肌や爪、髪を作る
最後に、肌や爪、髪を作るためのタンパク質です。
これらはタンパク質で作られているため、
十分なタンパク質が摂取されないと、
肌荒れや爪割れ、髪のパサつきなどの問題が起こることがあります。
◆まとめ
以上が、
タンパク質が体内で優先的に利用される順番についての解説です。
これを踏まえると、
【慢性痛にプロテインが効く】という説にも
一定の根拠があると思いませんか?
タンパク質は筋トレをしている人だけのもではありません!
- 痛みの解消
- 健康維持
- アンチエイジング
のために「タンパク質を摂る」ことも
いいかもしれませんよ(^^)/
執筆者 奥村龍晃
柔道整復師
フィジカルバランスラボ整体院 院長