【改善症例記録:骨に異常のない五十肩】
64歳、女性。
・右肩の側面が痛い
・右肩を下にして寝れない
・上着を着る時が辛い
・右腕でシートベルトが取れない
・家事をしているとジンジンしてくる
特にケガをしたわけでもなく、
だんだんと痛みが強くなってきた。
普段、運動をしていないこともあり、
「このまま動かなくなるのでは」と
不安と恐怖を感じて病院を受診。
レントゲンでは骨に異常なし。
「年齢だね」のひと言で済まされ、
湿布と痛み止め飲み薬を処方される。
しばらく様子を見ていたが改善はみられず、
友人の紹介でフィジカルバランスラボ整体院に来院。
「まだ歳をとりたくない」
「痛みのない生活をしたい」
「たくさん孫を抱っこしたい」
という願いと目標のために、
・痛みの消失
・肩関節可動域の獲得
・セルフエクササイズ習得
を目指す。
□痛みの原因□
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◆痛みを出している組織
・三角筋中部繊維
・上腕三頭筋外側頭
・上腕筋起始部筋膜
・上外側上腕皮神経支配領域
・上腕二頭筋長頭に軽度圧痛
小胸筋短縮による上腕骨過内旋
(いわゆる巻き肩)
+肩甲骨外転(外に広がる)位による
極度の”猫背”によって肩関節の
可動域に制限をきたしている。
肩甲骨が肋骨に張り付いた状態で、
肩甲骨の動きにも制限がある。
そのため、無理に肩を動かそうとして、
腕の筋肉を過剰に使ってしまい、
筋肉が過緊張したことが原因。
痛みを感じているのは皮神経が
筋・筋膜で圧迫されているため。
□治療内容□
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①
痛みの軽減のために、
上外側上腕皮神経を圧迫している
・三角筋後面
・小円筋
・上腕三頭筋
の筋緊張を緩和。
痛みが半減したので、
障害部位と確定。
②
①の施術と並行して、
”猫背”の改善に取り組む。
・脊柱頸部(頸椎)
・脊柱胸部(胸椎)
・肩甲骨
のズレを整えて可動域の改善。
骨格が整ったことによって、
周辺の筋肉が緩んだことを確認し、
さらに丁寧に筋・筋膜を緩める。
③
①と②の施術によって、
痛みが6割軽減したので、
肩甲上腕関節(いわゆる肩)の
可動域改善に移行。
『再発防止』のためには、
肩甲上腕関節の可動域獲得は
絶対に欠かせない。
・小胸筋
・棘上筋
・上腕二頭筋
・鳥口腕筋
の緊張を緩めつつ、
上腕骨頭のズレを修正。
①と②の治療に約1ヶ月半。
月3回ペースの来院で、
痛みは6割軽減。
③の治療が1番難易度が高く、
月2回の来院で約3ヶ月。
現状、痛みは完全消失しているが、
たくさん重いものを持ったり、
長時間書き物をしているとハリを感じる。
秋・冬は3週間に1回。
春・夏は1ヶ月に1回のペースで、
再発防止のためにメンテナンス中。
治療終了から6ヶ月が経過しているが、
現在も経過は良好。
□この記事を書いた人□
フィジカルバランスラボ整体院
院長 奥村龍晃
柔道整復師